以前私が禅寺に、泊まり込みで座禅を習いに行った時の話です。
4日目の最後の講話の際、偉い僧侶の方が10名に満たない参加者に質問を募った。
すると一人が「ここ来て、たくさんの事を学びました。帰って、周囲の人間にも伝えたいし、気づいてほしい、変わってほしいと思います。どうしたら禅の良さを理解して今の生活や考え方を改めてもらえますか？」と訊いた。
僧の方はこう答えた。
「まずは自分が変わることです。ここで学んだことを実行し、それを続けて自分のものにしたときあなたはきっと変わるでしょう。そんなあなたを見た周りの方々は、どうしてそんなに変わったのかと訊ねてくると思います。その時になって初めて、あなたは自分が学んだ禅の教えのを人に解くことができるのです。」
「聞かれても無いのにこれがいいよ、あなたはこうしたらよくなるよ、というのはただのおせっかい。それに、ここへ来てただ感動しただけのあなたは、まだ変わっていませんよ。まずあなたがここで学んだ事を行いを続ける事です。」
男女問わず、30を過ぎた頃から外見に衰えが見えはじめるといったことは少なくないと思います。
同年代の男性と話をすると「俺またおでこ広くなったよ・・・」と、薄毛治療に通ったり、ドラッグストアなどで育毛剤を定期的に購入している人の多さに驚くし、女性は「やっぱり子供産む前みたいに行かないねぇ」とか「髪に艶が無くなってきた」と、皆それぞれが老いを感じている様子だ。もちろん私も。
そんな中、健康にめちゃ気を遣っている自分はその副産物的な要素としてスリムな体型を保てており、「どうやったら痩せる？」という質問をいただくこともあります。
（痩せていること以外にコンプレックスや悩みはありまくりですけども！）
どうしたら痩せられるか。答えはシンプルで、余計なものを食べないことと、運動をすること。この二つだけで自然と生活習慣も整ってくるし代謝も良くなるので体内に脂肪が蓄積されるということが無くなるのだと思います。
だけど、運動だけは嫌だという人もいる。
「脂肪燃焼のサプリも飲んで、昼ごはんは豆腐とサラダにして、エステにも通っているのに痩せない！なんで！？」
と言われるので、運動してくださいwとだけ返すのだけど、運動だけは絶対にしない。
自分が思う目的を達成するために本当にやらないといけないことって、めっちゃそれやりたくないことなのかもしれない。
私も自分は運動が習慣化しているから、人に容易く「運動いいよ！」的なことを言えるけど、誰かに「人生よりよくしたいなら、お父さんと仲良くしなよ！」とか言われたらかなり嫌な気持ちになる。
それだけは勘弁してくれと。
本人がマジでやりたく無いことをやるようになるきっかけって、誰かに言われて始めるんじゃなくて、気づいたりやらざる得なくなってからするものだと思う。
そういうことって自分の周りにいっぱいある。
誰かに変わって欲しいとかって思うことも、きっとみんなありますよね。
相談はされてなくても、普通に困ってるからやめてほしい、直して欲しいこととか。
でも、結局本人がその気にならないと変わらないし、たとえその解決方法が自分にわかっていることだとして、親切で伝えたところで実行に移してくれる人はなかなかいないと思う。
何が言いたいかというと、誰かに変わってほしいときこそ変わるのは自分かもしれないし、ごめんだけど、繰り返しの相談や愚痴やボヤきに付き合っている暇はなく、自分のことに集中しようということかもしれない。
集中集中禅集中！
本日も最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
皆様の1日に、何かいいことが起こりますようお祈りいたします。
