なんのこれ式

ご訪問いただきありがとうございます。ひとり親家庭を営んでおるものの備忘録です

ADHDと家庭学習、仕事。ワーキングメモリの話。

発達障害ADHD)のお子さんをお持ちの方のお役に立てればと思って書きます。お子さんの特性について既にたくさん学ばれている方も多いかと思いますが、大人になった当事者から見た視点でお話ししていきたいと思います。

 

私は自分自身が言語理解と作動記憶のIQの差が30以上あるタイプの発達障害です。

今、小一になる娘に算数を教える際にすでにつまづきを感じています。(自分が)

 

作動記憶とは、別名作業記憶、ワーキングメモリと呼ばれています。この値が低いとどのようなことが起こるかをまず説明します。

 

かつては短期記憶とも呼ばれており、その名の通り短期的な記憶力の強さを表します。今日とか昨日ではなく、この数十秒〜数分という時間感覚です。

 

自分が社会人として困っていることではこんなことがあります。

 

・今言われた事を忘れてしまう

(忘れないようにメモしても、メモを見ることを忘れてしまう。)

 

・数桁の数字を右から左に書き写す時に覚えていられない、誤って書いてしまう。

経理や給与計算は非常に過酷な作業ある)

 

・新しい仕事を覚える際、作業工程が長いと覚えられない。身につくまで時間がかかる。

 

ADHDの人はワーキングメモリが低いと言うことを伴っている場合が多いようです。

 

 

小一のお勉強を教える話に戻ります。

 

さくらちゃんがりんごを3つ持ってきました。たかしくんが2つ食べました。ゆいちゃんが5つ持ってきました。りんごは今何個でしょう?

 

この程度の文章問題を頭の中で処理するの、大人になってもまぁまぁ抵抗がある。それはなぜか?頭の中ではこうなっている。

 

さくらちゃんがりんごを3つ持ってきました。

(はい、3つ)

 

たかしくんが2つ食べました。

(はい2つ減った)

 

ゆいちゃんが5つ持ってきました。

(えっと、で…!?)

 

 

長編小説や論文を読み理解することは平気なのに、なぜこれができないのか。

 

それは繋がっていないからだと思う。

 

例文として

 

民法とは一般市民が生活していく上で生じる、人対人の摩擦や衝突を解決する際に用いられる法律であり、商法とは、会社対会社、または会社対個人の間で生じる問題を解決する際に用いられる法律である。(憲法はおもに国対人)

 

このような文章であれば繋がりを感じられて記憶→理解することができるようになります。

 

つまり、何かを指示する際は

 

①まずこうして

②次にこうして

③最後にこう

 

これよりも

 

①これはこういう仕組みからできているの。だからこうするね。

②さっきこうしたでしょ。そしたら次はこういう風にしてみて。こんな風に変化するから。

③こんな風に変化させたのは、最後にこの状態にするためだよ。

 

こうやって教えてもらえるとわかりやすい。

 

りんごの例題だと

 

①りんごが3つあるよね。OK?

②3つから2つ食べたよね。今何個かな?1個残るね。

③じゃあ次は残った1個に5個持ってきたら何個になるかな?

 

と、一つ理解したらそれを次の理解に繋げてあげる。そして可能ならその都度、今いくつなのか実際に書く という事もとても大事。

 

今いくつなのかを瞬間で忘れてしまうんです・・・もう計算に入る前に問題を読んでいる途中でパニック状態に(>人<;)

 

仕事でも勉強でも同じところにつまづいてしまうのだと思う。

 

算数の文章題が理解できないということは、大人になっても仕事指示が理解できないということだ。。

 

ワーキングメモリは鍛えられるが、自分がその人がどんな職に就くかによって求められるワーキングメモリの値も異なると思う。

 

私の現在のワーキングメモリでは、現状、工夫と周囲の理解なしでは仕事をこなすことはできない。

 

なので自分は仕事の指示を自分の中で整理し直して、指示された内容と理解が一致しているか確認してもらってから作業を進めています。

 

これだけでも「えーーー違うよ!何やってんの!」→「ショボーン自己嫌悪」は防げる。

 

算数でも、問題部分の読み取りができないといくら正しく計算しても間違った答えを導いてしまう。。。何を指示されているか正確に読み取るというのは大切なことですよね。

 

仕事の面では、苦手なことを開示するだけで意外と人は助けてくれることもあります。

 

今は同僚と苦手な種類の仕事を交換し合って仕事を回すことができています。

(計算やは任せる。要約は私など。)

 

職種によっては人に任せることが難しいかもしれませんが、今の子供たちが大人になる頃には働き方も今と違っていると思います。

 

ADHDは得意なこともある場合が多いので、多くの人ができないことが簡単にできる場合もあります。会社での立ち位置をうまくそこにフィットさせることで重宝していただけることもあります。

 

好きな仕事だけど苦手なこともやらないといけない ということは誰にでもあるのかもしれないけど、そこをうまく人に頼んだり、あるいは誰かの苦手を引き受けたりする練習を小さいうちからできていたらとても良いなと思います。

 

参考になったかどうかわかりませんが、ここまで読んで下さりありがとうございました。(感謝)

 

今日は娘のZ会の問題を一緒に解いていて、つまづきを感じたことをきっかけに考えをまとめました。

 

しかしお母さん、どこまで教えられるかな(震え声)